Tasteless Blog

バーガンディ

8月 17th, 2010

私信めいた話題ですが、「ヤグルマギクの花束」の追記に関連してメールを頂きました。それで、ツタンカーメンの埋葬についての番組のレビューを読んだんですが、その中で、ツタンカーメンの石棺を70日間(死者をミイラ化して埋葬するまでの日数)で完成できるか検証した話が面白かったです。「70日間でできるか」という問いに対する答えは「とても無理」なんですが、それはさておき、石棺表面に彫刻を施した道具についての実験に興味を覚えました。青銅製ののみは役に立たず、現代の鋼鉄製ののみは彫ることには問題ないがすぐに刃がこぼれ、古代エジプト人が用いていた燧石(フリント)製ののみを使うと上手く彫れたとのこと。やるなテクパトル。古代メソアメリカには利器としての金属器の利用はなかったにもかかわらずあれほどの建造物などが造られたことは信じがたいというようによく言われますけど、実は現代人が考えるほどには大変じゃなかったのかもしれませんね……って途中からメソアメリカにシフトしとるがな。古代エジプト語では、「フリント」は「セト」、「フリント製のナイフ」は「テス」でしたっけ。「テス」は「黒曜石製のナイフ」も表わすんだったような……ナワトル語だと「フリント(製のナイフ)」は「テクパトル」、「黒曜石(製のナイフ)」は「イツトリ」ですよね。「イツトリ」はテスカトリポカの化身でもありますが、「テクパトル」は神の化身だったりはしないようですね。その代わり(?)暦日の名称になってますが。これら2つの区別ってどういうものだったんでしょう? 『インカ・マヤ・アステカ展』には石英製の儀式用ナイフが出展されていましたが、それもテクパトルとされていた(石英というか、チャート(石英を主成分とする堆積岩)っぽく見えたけれど)のでちょっと検索してみたところ、どうやらフリントはチャートの一種らしいです(厳密にいうと定義がちょっと違うっぽいんですがここでは略)。図録の解説によれば、テクパトルは「特に春・豊穣・再生の神シペ・トテックとの関連があるとされる」そうですが、テスカトリポカをはじめ他にもテクパトルを身につけている神はいくつかあるので、その辺も気になります……あ、『神々とのたたかいI』のイシュトリルトンについての記述の中に誤訳とおぼしきもの発見。「数本の黒曜石の刀」とあるけれど、これナワトル語の原文だと「tecpaquachichiqujle」だから「黒曜石」じゃなくて「フリント」ですよね多分。
とまれ、どうにも取り留めのないまま本日の記事は終了。

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