Tasteless Blog

拾い読みメモ。

『Mockeries~』をパラパラめくってたら「テスカトリポカは時代の終わりと結び付けられており、そして新たな時代を告げる役割に応じるため、彼は金星の神(ミシュコアトル)を併合しなければならない」「(第5の)太陽の誕生で、トラウィスカルパンテクトリ‐トラトラウキ‐テスカトリポカが撃ち落とされ、地下界に墜ちイツトラコリウキ-ヤヤウキ-テスカトリポカと化した金星の輝きに太陽の光が勝った」みたいなことが書かれてました。

……こんな、適当に開いたところを適当にチラッと読むんじゃなくて、ちゃんと最初から全体の流れを把握してじっくり読みたい……けど時間がないうえに英語が苦手だから無理ー。

義憤と私欲

5月 29th, 2011

拾い読みメモ。

ジャック=スーステルの『アステカ文明』を読んでたら、ヨアルティシトル(ヨワルティシトル)のことを「夜の医者」と訳してありました。やっぱり「夜の貴婦人」は間違いっぽいと思うんですが、ルイス=スペンスは一体何によってそういう訳にしたのか。そして「ヨワルティシトル=メツトリ」という解釈の元になったものは何なのか……まさか「『夜の貴婦人』っていったらきっと月のことだよね、そうだそうに違いない!」なんて思い込みじゃないだろうし。
そういえば、これもスーステルの本に書かれていたんですが(そしてドゥランの『Book of the Gods and Rites and The Ancient Calendar』の訳注にも)、アステカ人(メシーカ人)は月に対しては特に儀式を行ってはいなかったようですね。サアグンの『プリメーロス=メモリアーレス』や『フィレンツェ絵文書・第7書』によれば、月を神として崇めていたのはシャルトカンの人々だそうですが、彼らはオトミ系の民族だそうです。って、私はあの辺りの民族とか全然把握できてないのでよく解ってないんですが。
話は変わりますが、以前ちょっと話題に出した女神アカペチトリ、これは「アシのマットorいかだ」を表わしているようで(訳は『Mockeries and Metamorphoses』による)、「カメのベッドorベンチ」を意味する女神アヨペチトリ(訳は『プリメーロス=メモリアーレス』の訳注による)の一面ではないかということからカメとの関連という話が出てきたようだということが、『Mockeries and Metamorphoses』をチラッと見たら書いてありました。で、『プリメーロス=メモリアーレス』や『フィレンツェ絵文書・第2書』によれば、アヨペチトリは出産に関する女神です。そして『プリメーロス=メモリアーレス』訳注には、アヨペチトリはマヤウェルの別の面あるいは化身だとあります。『ラウド絵文書』9頁の、リュウゼツランを背にしてカメにまたがる裸の女神がアヨペチトリとしてのマヤウェルらしいです。

ところで、ウィツィロポチトリ誕生譚とか「凶兆の神」とかについても語りたいんですが表現がまとまらないっていうかそれ以前にろくに調べられてないので、その辺のことについてはまた今度。

包丁の切れ味

5月 28th, 2011

昨日はTUBASさん主催のアステカ神話絵チャに参加させていただきました。
アステカファンが集まる機会はなかなかないので、貴重な体験でした。いろいろなアステカの神々がいろいろな絵で見られて楽しかったです。イツパパロトルが人気でしたね……確かに、名前といい姿といい想像力を刺激されますよね。私もいつか描いてみたいです。
欲を言えば、文字の方でももっとたくさん語り合いたかったです。いつかそういう機会があればいいなぁ。
ともかく、以下に約翰が描いた物のみ転載いたします。

まずはとりあえずビール、もといテスカトリポカ。端っこに描きすぎて変なところで切れてる……。

『マリアベッキアーノ絵文書』版マヤウェル。他の方々がマヤウェルを描かれていたので私も便乗。

ウチのウィツィロポチトリ。他の方々がウィツィロポチトリを描かれていたので私も便乗。……って、何か変だと思ったら煙を吐く鏡をつけてなかった。まぁいいや、テスカトリポカが貸してくれる前ってことで(ウチではテスカトリポカがメシーカ人の願いを受けてウィツィロポチトリに煙を吐く鏡を貸しているという設定)。

イツトラコリウキの話題になったので描いてみた、テスカトリポカ-イツトラコリウキ-マクイルショチトル。唇がやたら赤いのがキモく見えてしまう原因でしょうか。

気分転換にウェンディ描いたんだからとっととアステカ絵の続きに戻れよ! 文章も書くんだろ!
……などと自分を叱咤してみる。
それにしてもあれこれ手を出しかけては中途半端になっちゃってますが、アステカ者の方々に質問です、このサイト及びブログで話題にしたネタの中で「これについてもっと読みたい!」というのはありますか? ご期待に沿えるかは確答いたしかねますが、今後の参考にお訊きしたく。
「特になし」だと正直困惑いたします(苦笑)。なまじいろいろあるだけに、自分でもどうしたらいいか判らなくなってきてまして……。
ご協力お願いいたします。

これは前回の記事で触れた気分転換に描いた絵です。

ウェンディは公式イラストでは笑顔を見せたことがないため私が描く絵もこのところあまり笑ってませんでしたが、今回はニッコリさせてみました。ウェンディといえば海のイメージが強いもので、背景もそんな感じに。Plasmaticsのアルバムを聞きながら作業していたため、危うくトップレスにしてしまうところでしたが、なんとか踏みとどまりました。
ルドとウェンディばっかり描いてて何ですが、近いうち(?)に7人全員描きたいです。

話は変わりますが、『フィレンツェ絵文書・第11書』をチラッと見てたら「ケツァルウィツィリン」なるハチドリのことが書かれてました。これはフトオハチドリ(Broad-tailed Hummingbird)のことで、翼と尾羽がケツァルの羽に似ていることからこう呼ばれているそうです。
ところで、ウィツィロポチトリは具体的にどの種類のハチドリとかあるんでしょうか?

そうそう、今日の『THE 世界遺産』見ましたよ。テオティワカン……「パワースポット」なんて言葉は安易に使われると安っぽくなるなぁとも思いましたが、全体的には面白かったです。ケツァルコアトルとも言われるアレ、この番組ではもっぱら「羽毛の生えた蛇」と言ってましたが、テオティワカンの人々はどんな言葉で呼んでいたんでしょう? 「羽毛の生えた蛇」と交互に配されている彫刻はこの番組では王の冠という説を採用してましたね。かつてはトラロックとされていたけれど。後世の「第5の太陽」の神話はテオティワカンでケツァルコアトルとトラロックの対立があったという風にも深読みできますが、テオティワカンで実際にあった何らかの事件に基づいているのか関係ないのか。

こんにゃくの時間

5月 15th, 2011

会ったばかりの人に「せっかく大英博物館に行ったのに、その頃はまだ古代中南米に興味がなかったからその辺のもの全然見てなかったんですよ! もう本当に悔しい!」と熱く語りまくる夢を見てしまった私はもう駄目です。
ちなみに、語っていた内容は現実にあったことです。もっと駄目です。
 

先日、「ナワトル語のquetzalli(quetzal)とは「長い緑の羽」という意味で、その羽の持ち主である鳥のことはquetzaltototl「長い緑の羽の鳥」といいます」と書きましたが、よくよく考えたらこの説明だと不正確でしたね。 じゃあどういう説明ならいいのかというと難しいんですが……
「まず、ナワトル語で「ケツァル」と呼ばれるものがあるんです。で、「ケツァル」が生えている鳥が「ケツァルトトトル」で「ケツァル」が生えている蛇が「ケツァルコアトル」なんです、多分。そして、非ナワトル語話者(というか、「ケツァル」に1対1で対応するような単語を持たない言語の使い手)は「ケツァル」のことを自分たちの言語では「カザリキヌバネドリの尾羽」「緑色で長くて貴重な羽」と説明的に訳したわけですが、ここで注意したいのは、ナワトル語の「ケツァル」とはあくまでそれを一言で言い表せる単語を持たない人々は「カザリキヌバネドリの尾羽」とでも言うよりないアレであって、「緑色で長くて貴重な羽」一般を指す語ではないということです」
……とでもなるでしょうか? なんだか自分で書いていても解ったような余計解らなくなったような……翻訳って難しい。
ああ、今更ながらコクッパ関係の英文の訳が不安になってきました。直訳だといまいちイメージしづらい気がして、かなりざっくりと意訳しちゃってるんですよね……。
 

月について調べていたつもりだったのにいつの間にやら「アステカにハッテンサウナはあったのか?」などというあらぬ方向に思考が滑っていってしまったのは、きっとテスカトリポカがホモホモ言われているせいです。
 

ところで、『悪夢に夢を見るな』のトップ絵をいい加減変えたいんですが、いまだに線画すらできてなくて辛いです(しょっちゅう作業を中断せざるを得ない事情があるとはいえ)。練習がてらIllustStudioでペン入れしてるんですが、なかなか思ったような線が引けなくてもどかしい。モニタの解像度が上がったのにペンタブは小さいままというのも良くないのかもしれませんが……で、さっき気分転換に、かなり以前に描いたシャーペン画にアナログでペン入れしたら、あっけないほど早く描けて愕然。でもアナログ絵はスキャンした後の修正が面倒なんですよね。デジタルとアナログのいいとこ取りができればいいのに。
なお、今回アナログで描いた絵はアステカものではありません。アステカを楽しみにされている方にはすみません……。
 

スレッジハンマー

5月 11th, 2011

去る5月1日、古代中南米マニアなら脳汁出まくること請け合いのステキスポット・BIZEN中南米美術館(BLAM)に行ってまいりました。
今回の目的は何なのかというと、BLAMのアイドルことペッカリーをはじめとする主力収蔵品たちが他所での展覧会のために旅に出るので、しばしのお別れをすることでした。


『クフル・アハウの残輝』については以前の記事でも書いたので今回は省略いたします。
写真はいろいろ撮ったんですが(BLAMではフラッシュを使わなければ展示品の撮影が可能)、どうにも私の腕が悪いためなかなか写りの良いものがなく残念……しかしせっかく撮ったことだし、いくつかご紹介。

シカンの黒色土器です。ここでは「天犬帯同神像把手壺」という名称で展示されてましたが、シカン神の両脇の動物については以前デジタルミュージアムで開催された『黄金の都シカン展』では同様のものが「神話的なネコ科動物」とされてました。犬なのか猫なのか……?

これは確かマヤ……の土器。なんでこんなところに爺さんが生えてるんだとかこの爺さんは何者なんだとか疑問がどんどん湧いてきます。


モテクソマ(モクテスマ)2世の玉座・テオカリ石(聖なる戦いの神殿)側面のレリーフより、「燧石のナイフ」と「髑髏(死)」。いずれもこめかみに「煙を吐く鏡」を付けています。「煙を吐く鏡」の表現は『ボルボニクス絵文書』や『マリアベッキアーノ絵文書』に見られるものと似ていますね。テオカリ石のレリーフといえば正面の「ウィツィロポチトリ&テスカトリポカ(モテクソマ2世とする説も)」や背面の「ウチワサボテンに停まるワシ」が有名ですが、上手く撮れませんでした。余談ですが、テスカトリポカのレリーフで思い出しました。『世界の文化史蹟9 マヤの神殿』(石田英一郎編著/講談社/1968)には「奇妙なことであるが、トゥーラの彫刻には、戦争や死と関係のあるモティーフが充満しているのに、そのなかに、ケツァルコアトル神のモティーフが頻繁に現われ、戦争と死の神テスカトリポカは描かれていない」とあるんですが、『Mockeries and metamorphoses of an Aztec god Tezcatlipoca, “Lord of smoking mirror”』(ギレーム=オリヴィエ/コロラド大学出版/2003)によれば1985年にトラロックと煙を吐く鏡の主が表わされた角柱が建造物Bの北で発掘されたとのことです。この件について日本語で読める資料ってないんでしょうか? 相当重要な出来事だと思うんですけど……。あ、「古代中南米研究者なら英語やスペイン語は読めて当たり前だからいちいち訳さないよ」なんてのはナシでお願いしたいんですけど、駄目ですか……? 私は研究者どころかただの無駄毛の生えた初心者なんで、英語やスペイン語なんてとてもとても。ともかく、『Mockeries~』にはその角柱のレリーフを線画で写したもの、切り落とされた片足の先に煙を吐く鏡をつけた戦士の像が掲載されてました。で、こういうのを日本語の解説付きで見たいんですってば。需要がないのは百も承知ですけど、でも少なくともここには1つ需要があるんですよ! いやまぁその、たった1つじゃ採算が取れないことも承知ですけど!
……この「玉座」やチャックモール(いずれもレプリカ)もまた全国巡業の旅に出るとのことです。全国の皆様、お楽しみに! でも多分ここまで接近して撮影できるのは(多分)BLAMだけなんで、やっぱりBLAMにも来て下さい! BLAMの宣伝は広報大使の使命です!

そしてこれがペッカリー。エクアドルのチョレーラ文化のものですが、『吉村作治の古代七つの文明展 ~人と地球と太陽の船~』のサイトにてインカ・マヤ・アステカといったメジャーどころを差し置いて中南米代表になるほどのインパクト。このふてぶてしさと愛嬌を兼ね備えた佇まいが何ともいえません。グッズが欲しいなぁ、レプリカとか。
一通り見学した後、お土産を購入したり受付の女性と話したりしたんですが、とにかくBLAMはアクセスしづらいというか判りにくい場所にあるのがネックなのだと再確認しました。受付の方によればリピーターは多いそうなんですけど、まず1回目の来館が、とのこと……。リピーターの1人として申し上げれば、BLAMの魅力は見れば判るんですよ。見なければ判らないとも言えますけど!

お土産。
そして、窓口に置かれていた本も「よかったらお読みください」と貸してくださいました。

借りたからにはまた返しに行かないといけないんですが。いや、読んだことのない本も読めるしまた行く口実もできたし一石二鳥です。

アステカネタ、絵も文章も行き詰ってる……このところやたら目に付く端から細かいネタを手当たり次第にやってばかりだったけど、ここらで概説的なことをおさらいしてみるのもいいかもしれない……とか思ってるそばから「あ、『Codex Chimalpopoca: The Text in Nahuatl with a Glossary and Grammatical Notes』ペーパーバックで出るんだー、これがあればきっとケツァルコアトルがミクトランに骨を取りにいった帰り道に落とし穴に落ちたエピソードで「気絶した」とか「死んだ」とか訳されてるところには「miccachihua」ないしこれに近い語が用いられていたのかどうかが確かめられるなウヒョー!」なんて言ってしまってる私はなんかもう駄目だもう。

それはそれとして、『にじのまんなか』11周年記念絵の構図を考えるラフスケッチをしておりました。そして、「……これ、描くの? 私が……?」と不安に陥っております。とにかく時間がねぇ……絵も描きたいけど撮影した写真の整理もしなきゃだし文章も考えなきゃだし、なんか常に焦燥感に駆られてしまってます。

話は変わりますが、『Super Mario Bros. Special』収録の「クッパ大王地獄橋」を聴いていたら、旦那が「クッパいい声じゃなぁ、クッパの声って言ったらやっぱりあのだみ声のイメージが…」と言うので「ああ、アニメのキング=クッパのな。確かに私らにはそっちの方が馴染みがあるな」と応じました。いや本当、アメリカのマリオ3アニメばっかり見てるもんですっかり刷り込まれてしまってて……長いことゲームもプレイしてないし。

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