Tasteless Blog

先日、幸長さんがウチの擬人化モートン・ウェンディ・ルドウィッグを描いてくださったので、私も幸長さんの擬人化モートン・ウェンディ・ルドウィッグを描かせていただきました。

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……なかなか幸長さん的かっこよさが表現できません。代わりに溢れるラヨシュ臭……。
それにしても、他の方の絵を見て自分なりに描いてみるというのは自分の絵を違った角度から見直す機会でもありますね。改めて気付いたこともあって有意義でした。
 
「コクッパ親衛隊」の記事を加筆・修正したいということで、いろいろ資料を読み返してますが、やっぱり今のルドウィッグは「イエーイ! のってるかいベイビー」とか言わなさそうな気がしてなりません。もしそういうキャラなら戦闘開始時に「イエーイ!」ぐらい言うだろうに、そうじゃなくて「フフフ…」ですからね。ニューマリWii以降のルドウィッグは大人びた頭脳派だということが確実なので(しょっちゅう無視されるけど)、そんなキャラに「イエーイ! のってるかいベイビー」はないだろうということかな、と思います。しかしなぜ初登場時とキャラが違うのか。海外版に合わせたんでしょうか、そもそもアメリカ版マリオ3(NES)の時点で「イエーイ」とか「ベイビー」とか言ってなかったし。土管の国担当コクッパはアメリカでLudwig von Koopaと名付けられた際にベートーヴェンと関連付けられた訳ですが、そのことも英語版における変化の要因として考えられるでしょうか?
そしてロイの関西弁設定はどうなっているんでしょう……私の二次創作においては、関西弁はよく分からないので中途半端なことになるよりはいっそという訳で敢えて標準語にしてしまってますが。そして、マリオ3取説では結構おだやかで丁寧な口調でしたが、近頃では戦闘開始時に大声で威嚇するなど荒々しさが強調されている印象なので、その辺にもギャップを感じます。
マリオ3取説以外にコクッパの日本語でのセリフが判る資料がないので(英語ならミッシングPC版もあるけど)、変わったとも変わってないとも断言できませんが、しかし容姿やら(認めたくないが)家族関係やらの設定が変更されているので、口調も変化している可能性がないとは言い切れないでしょう。
少なくとも、(誰が何と言おうと)彼らの父であるクッパの言葉遣いは変化しているんですよね。、今では「ワガハイ」という一人称がすっかり定着していますが、マリオ3の時点では「俺様」でした。

ええと、早速ですが「四人家族が三が日に消費するには明らかに多過ぎる餅…せめて真空パック入りのものにしておいて欲しかった……」の補足というかなんというか。
メソアメリカにも「翼ある蛇」というものがいなかった訳ではないっぽいです。
ミゲル=レオン-ポルティーリャ編『Native Mesoamerican Spirituality』に収録されたミシュテカ人の起源神話によると、男神「1の鹿、通称ライオンの蛇」と女神「1の鹿、通称虎の蛇」の間に生まれた2人の息子「9の蛇の風」「9の洞窟の風」のうち、弟の「9の洞窟の風」は翼ある蛇に変身することができたそうです。
しかし、この翼ある蛇といわゆるケツァルコアトルとの関係はよく判りません。
この神話の出典は修道士グレゴリオ=ガルシアの著作『Origen De Los Indios De El Nuevo Mundo, E Indias Occidentales』です。
また、この神話は松村武雄編『メキシコの神話伝説』にも「III ナフア族の神話伝説  1 世界の始め」のタイトルで収められています。「あらゆる動物に姿を変えることも出来」でまとめられている中に翼ある蛇も含まれていた訳ですが、このエピソードはルイス=スペンスの『Myths of Mexico and Peru』からほとんどアレンジなしで翻訳したものです(参照元ではミシュテカの神話となっていたのをナフア(ナワ)にしてしまったのはさて措き)。なお、『メキシコの神話伝説』で「『豹蛇』と呼ばれる雄々しい鹿の男神と、『虎蛇』と呼ばれる麗しい鹿の女神」とあるのは、ガルシアの原文では「vn Dios, que tuvo por Nombre vn Ciervo, i por sobrenombre culebra de Leon; i vna Diosa mui linda, i hermosa, que su Nombre fue vn Ciervo, i por sobrenombre Culebra de Tigre」です。男神と女神の名はいずれも「vn Ciervo(1の鹿)」で、通称がそれぞれ「culebra de Leon(ライオンの蛇)」「Culebra de Tigre(虎の蛇)」だったということです(「Leon」「Tigre」は普通は「ライオン」「虎」ですが、メソアメリカ的に考えると「ピューマ」「ジャガー」となるようで、ミシュテカの起源神話についてウェブで検索すると彼らは「 Uno Venado Serpiente de Puma」「Uno Venado Serpiente de Jaguar」という名で出てきたりもします)。「1の鹿」とは彼らのメソアメリカではおなじみ暦の名ですが、松村氏が参照したスペンスの本では「one day the deer-god, who bore the surname Puma-Snake, and the beautiful deer-goddess, or Jaguar-Snake, appeared」となっていました。つまりこの件はスペンスの解釈がおかしかったのであって、中南米に関してはおそらく専門外であった松村氏はそれをそのまま訳してしまっただけです。

なんだかものすごく今更ですが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
拍手・コメントありがとうございました。
 
さて、「私がドーナツを買っている間にまさかそんな」で触れた『ドキュメント20min.』「中南米“ゆるキャラ”奮闘記」 はご覧になりましたか?
中南米をPRするべく奮闘する森下館長の様子が見られて興味深かったです。BLAMその他美術館では何度かお会いしたことがありますが、大使館とかゆるキャラサミットとかのようなミュージアム以外の場でもいろいろ活動しているということが、前から聞き知ってはいたけれどより具体的に分かりました。BLAMだけではなく中南米そのものに対する関心が高まるといいですね。って、かくいう私もアステカでいっぱいいっぱいでなかなか手を広げられずにいるんですが……。
踊るペッカリーも見られましたが、番組中ではちょっと短かったです。実際にはフルで演ってましたよね、しかも3回ぐらい……取材に関わった皆様、お疲れ様でした。私は脇で見ていただけなので気楽なものですが、楽しませていただきました。
『ドキュメント20min.』「中南米“ゆるキャラ”奮闘記」 再放送は1月12日(土)午後3時35分~3時55分ですよ! 見逃した方も安心!

 
話は変わりますが、『にじのまんなか』『悪夢に夢を見るな』それぞれのトップ絵を年賀仕様にしております。どちらも微妙に解り辛いネタかもですが……。
『にじ』のは『アドバンス4』(スーファミの『スーパーマリオコレクション』の方が先か)版『マリオ3』にてラリーが草原の国の王様を蛇(『マリオUSA』の敵キャラ・ガラゲーロ(英語名Cobrat))に変身させたということから。
『悪夢』のは『マリアベッキアーノ絵文書』に描かれていたプルケの女神アトラコアヤ=テスカコアック。アトラコアヤとは黒い水あるいは黒ずんだもの、テスカコアックは鏡の蛇といった意味の名です。400羽の兎ことプルケの神々と関係のある、マヤウェルの同系統ないし分身・化身的存在と考えられている女神です。巳年ということでケツァルコアトル……は他の人が描きそうだしなぁ、と思いなるべくかぶらないような神様を選んだつもりです。
 
そうそう、ケツァルコアトルと言えば、「翼ある蛇」という意味であるとされ、鱗に覆われた蛇に鳥の翼をつけた姿の絵をしばしば目にしますが、しかしよく考えるとそれらは現代のものばかりで、アステカの絵文書等では鱗のかわりに羽毛で覆われた蛇という姿で描かれたものが多いような気がします。そこで、2013年最初のアステカネタブログ記事は「ケツァルコアトルは「翼ある蛇」か?」というネタで参ります。
 
『The Oxford Encyclopedia of Mwsoamerican Cultures』の「Featherd Serpent」の項によれば、羽毛ある蛇Feathered Serpentとは鳥の羽毛を蛇そして時として鰐やネコ科動物の体と組み合わせたものであり、ケツァルコアトルQuetzalcoatlとはケツァル鳥の羽根quetzalliと蛇coatlから成る名前です。
どうも重要なのは羽毛であって翼という要素はあまり考慮しなくていいような感じですが、なぜ現代においては「翼ある蛇」というイメージの方が一般的なんでしょうか……そっちの方が格好よさそうだから?
確かに、私としても「翼ある蛇」の方が絵にしやすい気がします。構図に変化が付けやすいし、鱗と羽毛の異なった質感の組み合わせも面白いし、何より翼というものへの憧れがあるし。
そんな訳で、「羽毛ある蛇」→「羽ある蛇」→「翼ある蛇」と言葉がずらされていったんだと思います。そして、「翼ある蛇」の絵を見た人々にそのイメージが刷り込まれ、彼らによって「翼ある蛇」が再生産されさらに広まり定着していったのでしょう。ゲーム『女神転生』シリーズの影響もいくらかあるかも知れません。私は未プレイなので詳しいことは分かりませんが、ケツァルコアトルの画像を検索していると件のゲームのケツアルカトル(なんでこういう表記なんだろう)の画像もちょくちょく出てくるので。
 
ところで、先に「ケツァルコアトルQuetzalcoatlとはケツァル鳥の羽根quetzalliと蛇coatlから成る名前」と書きましたが、このquetzalとかquetzalliがまた混乱の元というかややこしいものなんですよね。っていうか、学名Pharomachrus mocinno・和名カザリキヌバネドリのことをケツァールquetzalと呼ぶから紛らわしいんですよ。ナワトル語での呼び名に倣ってケツァルトトトルquetzaltototlにしておけばよかったのに。
あ、ケツァルトトトルとはケツァル鳥の羽根quetzalliと鳥tototlから成る名前です……って、いやいやこの説明はなんかおかしい! 日本語にはquetzalliを一言で表せる単語がないせいでこんなことに!
ケツァリとは辞書では「カザリキヌバネドリの尾羽(正確には上尾筒の羽根)」「緑色で長くて貴重な羽根」といった説明がなされます。非ナワトル語話者(というか、「ケツァリ」に1対1で対応するような単語を持たない言語の使い手)は自分たちの言語では説明的に訳さざるを得ないのでこんな書き方になるんですが、多分、ケツァルコアトルだのケツァルトトトルだのの前にまずケツァリという言葉があったんですよ。そして、ケツァリが生えている蛇がケツァルコアトルでケツァリが生えている鳥がケツァルトトトルなんでしょう。ナワトル語を話す人々が住んでいた辺りにはケツァル鳥は生息しておらず、羽毛のみがまず貴重な交易品としてもたらされたのだと思います(『フィレンツェ絵文書・第9書』にテノチティトランの交易商人ポチテカがマヤ系の人々が暮らすツィナカンタン(シナカンタン、現メキシコ・チアパス州)を現地人に変装して訪れケツァリを手に入れたことが書かれている)。その貴重な羽毛はナワトル語で「立つ」という意味のquetzに由来するケツァリという語で呼ばれるようになり、後にケツァリの持ち主である鳥が彼らに知られたとき、その鳥はケツァルトトトルと名付けられたのでしょう。また、その貴重な羽毛は天と地の生物の特徴を併せ持つ創造と豊穣の神を表すのに相応しいものとされ、ケツァリと蛇が融合したケツァルコアトルが生まれたのではないでしょうか。
少々話題がそれるかもですがそういえば、ケツァルコアトルに結び付けられる羽毛はケツァリだけというわけではないかも……『フィレンツェ絵文書・第1書』『プリメーロス=メモリアーレス』に書かれた人間の姿をしたケツァルコアトルの装束の解説では、背中にコンゴウインコの羽根飾りを付けていたというんですよね。そしてテスカトリポカの背中にはケツァリを入れた壺が負われていたなど、ケツァルコアトル以外の神々にもケツァリは用いられています。
 
なんだか取り留めがなくなってきたので今回はこの辺で。
まぁ今年も当ブログはこんな感じですよきっと。よろしければ今後とも御贔屓に。

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