Tasteless Blog

メッセージありがとうございました。この記事にて返信いたします。
拍手やメッセージはとても励みになります。送ってくださる方々には感謝しております。
 

ツイッターの方で「次は『ボルジア絵文書』に描かれた天文現象の話」とか言いましたが、それだけで1冊本が書かれているような話題なのでブログで紹介するためのまとめ等に頭を悩ませており、かといってメッセージお礼をあまりお待たせするのもとも思い、今回は代わりに、やはりツイッターで書いたテスカトリポカの化身がらみの話など。
 
「景気がよくなるという実感が持てずにいる」に書いたスカンクですが、スカンクが臭いを発したときに唾を吐いた人は白髪になると言われていたので、人々はスカンクが臭いを出しても唾を吐かないよう子供達にきつく注意し、口を覆うだけにしていた由。スカンクが不吉な動物と考えられたのは恐らくその悪臭ゆえでしょうが、テスカトリポカと結び付けられたのはなぜでしょうか? ……しかし、なんとなく「テスカトリポカならやりかねない」という気がしてしまいます。やたらと人間にちょっかいを出すのは運命を司り弄ぶ者だからかもしれませんが、それにしたってなんでこんな方法、とも思います。偉い神様なのに。
 
『フィレンツェ絵文書』第5書にはまた、夜間現れる様々な予兆のひとつとしてテスカトリポカの化身のコヨーテについての記述もあります。
コヨーテの予兆:それはテスカトリポカだと言われた。しばしば彼は自らをコヨーテに変化させた。そしてこのコヨーテはしばしば路上で人の行く手をふさいだ。そして彼がこうした時、このように聞こえた「これは行く者にとって決して良い時ではない。恐らく泥棒や強盗が道のどこかにいるか何か危険なものが飛び掛ってくるだろう」。
コヨーテのような動物の姿をとるテスカトリポカの図は『テレリアーノ=レメンシス絵文書』や『バチカンA絵文書』に第19トレセーナ(鷲)の守護神としてショチケツァルと共に描かれていますが、このことと先の夜道に現れるコヨーテとの関係はよく分かりません。
 
それにしても、テスカトリポカは様々な動物の姿をとるものです。七面鳥とか何か他の鳥(種類がよく分からなかった……)とかもあるし。個人的な好みの話になりますが、そういうこともあって私は「テスカトリポカ」をジャガー獣人として描くのは好きじゃないんです。テペヨロトルならともかく(テペヨロトルも完全に人間の姿で描かれることがあるけど)。
  

 
<拍手返信>
 
(さらに…)

「……テスカトリポカ星……?」
 

いい加減にインカ展の話を書かんとな、と思い続けてはや2週間あまり、しかしうっかり「有名以下略」のことを思い出してしまい、ついそちらに向かおうとして脇道にそれ大いに迷走……という、お決まりのパターンであります。
 

さて、「テスカトリポカ星」とは何か。
小惑星にもテスカトリポカという名を持つものがありますが、今回話題にしているのはTezcatlipocacītlalli、ナワトル語で木星のことです。ナワトル語では木星はHuēyitzitzimicītlalli(大ツィツィミトル星)・ Mātlālcītlalli(青い星)とも呼ばれます。
しかしこのTezcatlipocacītlalliなる名称、どうもアステカ時代からあるものではなく割と最近になって付けられたものではないかと思います。
というのは、他の惑星の名称がそれぞれこんなだからです。
 水星Payīnalcītlalli・Xolocītlalli  (パイナル星・ショロトル星)
 金星Cītlalpōl・ Huēyi Cītlalli・Tlāhuizcalpan Tēuctli (大きな星・大きな星・トラウィスカルパンテクトリ)
 火星Chīchīlcītlalli・Huītzilōpōchcītlalli(赤い星・ウィツィロポチトリ星)
 土星Tzitzimicītlalli・Tlazōlteōcītlalli(ツィツィミトル星・トラソルテオトル星)
 天王星Ilhuicateōcītlalli・Ilhuicatēcacītlalli・Xiuhtēuccītlalli(天の神の星・天の者の星・シウテクトリ星)
 海王星Tlāloccītlalli(トラロック星)
 冥王星Mictlāntēuccītlalli(ミクトランテクトリ星)

「メルクリウス→神々の使者→パイナル」のようにアステカの神々をローマの神々に対応させているらしいので、これら惑星を神々になぞらえた名前は、古代から重要視されていた金星以外は後世に付けられたもののようです。天王星・海王星・冥王星は古代には見つかっていなかったはずだし、ウィツィロポチトリが火星担当なんて本来のアステカ神話的には考えにくいし。前の記事と関連しますが、これは「マルス→軍神→ウィツィロポチトリ」ということでしょう。テスカトリポカが木星なのも同様に、「ユピテル→神々の王→テスカトリポカ」という流れでしょう。「せっかく先祖伝来の神話があるんだから、ローマのじゃなくこちらの神々の名前で呼ぼう!」ということかと思います。土星→トラソルテオトルはよく分かりませんが、木星Huēyitzitzimicītlalliと土星Tzitzimicītlalliは似たものと考えられているようなので、テスカトリポカと共に懺悔に関わるトラソルテオトルが選ばれたのかもしれません。
っていうか、HuēyitzitzimicītlalliとTzitzimicītlalli、これら2つの名称はいつごろからあるものなのか、なぜこれらの星がツィツィミメと見なされるのか、その辺りも知りたいです。テスカトリポカがツィツィミトルになったという話もあることはあるけど……。
ちなみに、『フィレンツェ絵文書』にも出てくる太陽の館Tōnatiuh Īchānという言葉は、現代では太陽系を表わす言葉として用いられているようです。こういうのを見ると、ナワトル語って形を変えつつ昔から現代まで使い続けられている言語なんだなぁと感慨深いものがあります。
 

とまれ、アステカマニア的には夜空を見上げる楽しみが1つ増えました。
それはいいんですが、……ついうっかり、セーラー戦士のコスプレをしたアステカの神々を想像してしまいました……どなたか描いてくださいませんか。
 

星に願いを

7月 3rd, 2013

前回の記事で少し触れた「17世紀のフランスで描かれたらしき本の挿絵のウィツィロポチトリがひどいっていうか日本もなんかすごいことになってる」に関連したあれこれ。
少し前にツイッターで邪神ウィツィロポチトリが紹介されてまして、興味を覚えた私がもう少し調べてみたところ、こんなサイトを見つけました。
このサイトにはあいにくウィツィロポチトリの画像は未掲載ですが、日本についての画像に衝撃を受けたのでそれはそれで良しとします。
いやもう……「Dairoって内裏?」とか「ライオンは狛犬なのかな…しかし阿形吽形はちゃんと再現されてるのな」とか「日本の皇帝って、どこのスルタンだよ! ……っていうかこれ、天皇じゃなくて将軍? 三つ葉葵の紋があるから……諸大名が王でその上に立つ将軍は皇帝ってこと?」とか「ちょんまげがトンスラみたいになってる!」とか、いろいろ気になります。
このサイトを見付けるきっかけになったウィツィロポチトリですが、この姿はきっとアステカの神々がスペイン人によってキリスト教でいう悪魔とみなされたためにこんなことになったんでしょう。頭の羽根飾りがインディオらしさをアピール。
ちなみに、『フィレンツェ絵文書』にもこんなのがあります。トラロックなんですが……。

そしてウィツィロポチトリの上方左右の偶像は、多分『マリアベッキアーノ絵文書』のミクトランテクトリシワコアトルを基に描いたものだと思います。なんでこの2柱かというと、恐らく髑髏面でいかにも禍々しいからでしょう。特にミクトランテクトリは食人儀式に関わってるし。
『マリアベッキアーノ絵文書』のミクトランテクトリといえば、この絵文書にはミクトランテクトリは髑髏面ver.と普通に肉も皮もあるver.と両方載ってるようです。で、テスカトリポカがミクトランテクトリに髑髏面を着けさせたという神話の出典は何なんでしょう? NHKの大英博物館の本でしか見たことがないのでいまだに原典を知らないのです。
そうそう、古代エジプト好きでもある私としては、エジプトに関する描写も気になるのでした。「ユピテル=アンモンの神殿」って、カルナック神殿のこと?
(実際のカルナック神殿)


ところで、ユピテル=アンモンで思い出しました。サアグンがユピテルになぞらえているのはテスカトリポカですが、ドゥランはトラロックなんですよね。サアグンの場合は「テスカトリポカ→神々の王→ユピテル」という発想のようですが、ドゥランの方は「トラロック→雷→ユピテル」という連想を働かせたからです。
そして、サアグンはウィツィロポチトリやケツァルコアトルをヘルクレスにたとえてます。これは恐らく、ウィツィロポチトリ&ケツァルコアトルが神というだけでなく人間としての要素も持つこと――メシーカ人の指導者とかトルテカの神官王とか――に着目したためでしょう。ただの人間だのモータルだのと強調してるし。
なお、ドゥランは軍神という要素を重視して、ウィツィロポチトリをマルスにたとえています。
ついでだから、サアグンがアステカの神々に当てはめたローマ神を先に挙げたの以外にもご紹介。
チコメコアトル→ケレス、チャルチウトリクエ→ユーノー、トラソルテオトル→ウェヌス、シウテクトリ→ウルカヌス
……チャルチウトリクエがユーノーっていうのはどういう関連があるんでしょうか? 別の史料で思い出せたものとしては『マリアベッキアーノ絵文書』にテスカトリポカとチャルチウトリクエが同じ画面に描かれてるらしき絵があるけど、絵だけでテキストがないのでどういう状況なのか判らないのでした。

無茶振りサンバ

7月 2nd, 2013

すみません、『にじのまんなか』は今日で13周年を迎えますが、更新は間に合いそうにありません。

 

このところ忙しくてなかなか作品やブログに集中して取り組めず、ツイッターでちょっとしたネタを呟くぐらいがせいぜいでした。
17世紀のフランスで描かれたらしき本の挿絵のウィツィロポチトリがひどいっていうか日本もなんかすごいことになってるとか最終日に駆け込んだインカ展の話とかもしたいですが、今日は『にじのまんなか』13周年記念日ですから、マリオ関係の話をいたします。
昨日図書館で借りた児童向け学習漫画『チョコレートのひみつ』、なんか見たことある気がする絵だな、っていうか漫画は田川滋さん? この人マリオ4コマも描いてなかったっけ?
という訳で、本棚から『スーパーマリオ4コマまんが王国』を引っ張り出してみました。画風とか書き文字とかが似てるので多分同一人物だと思います。
それにしても、昔……まだコクッパが公式にクッパの子供だった頃の漫画を読むのは、楽しいけれどつらく悲しいことでもあります。
いやしかし、田川滋さんの「サウンドオブピーチ」(4コマまんが王国2巻収録。「サウンドオブミュージック」のパロディ)はコクッパファンにお勧め。コクッパがいっぱい! コクッパがかわいい!
マリオの4コマといえばエニックスの『4コママンガ劇場』が有名ですが、双葉社の『4コマまんが王国』もちょっと違うテイストで好きでした。『劇場』の方がよりゲームの世界観重視、『王国』の方はメタなネタもありだったり各作家独自の設定が多めだった印象があります。どちらも好きです。
……当サイトの「コクッパ親衛隊」全体的に直しが必要ですが、それだけになかなか手を付けられずにいます。けど、やっぱりネタはあるんだから書きたいです。かなりひどいネタもあるけど。まぁ「有名以下略」書いてるのと同じ奴だから……。
 

ところで、今日は私の誕生日でもあります。お祝いメッセージを下さった方々、どうもありがとうございます。
『にじのまんなか』開設日を管理人誕生日と同じにしたのは覚えやすい日にしようと思ったからですが、おかげで毎年誕生日前になると「まだ絵が描けねぇ……」と苦悩することになったのでした。7月2日はマリオの誕生日でもあるんですけどね(ハリウッド映画での設定)。
そして、「誕生酒」なるものがあることを知り、さっそく自分の誕生酒を作って飲んでみることにしました。
7月2日の誕生酒、「マリブサーフ」。

マリブ(ココナツリキュール)とブルーキュラソーとトニックウォーターで作る、トロピカルな海辺を連想させるようなカクテルです。
それと、これは「Happy birthday to me!」的な購入物、ハチドリとハートのリング。

普通にかわいいんですが、アステカマニアが装備するとなんか違う意味が発生しそうです。
 

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