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神話について調べること自体が楽しくなってしまっている約翰本人はもはや神話を題材にした創作はほとんど放棄してしまって久しいのですが、他の人たちのアステカ神話創作を見ていると、しばしば太陽神、トナティウとウィツィロポチトリをどのように扱うかという問題が発生しているような気がします。という訳で今回は、その辺について整理してみます。
 

 

「トナティウもウィツィロポチトリも太陽神だといわれるけれど、どういうことだろう? 太陽は一度に2つも存在しないし……」と悩まれることが往々にしてあるようですね。そして、ウィツィロポチトリは軍神ともされることから、「トナティウ=太陽」「ウィツィロポチトリ=太陽を護る戦士」といった設定を考える神話ファンが多く見受けられます。
しかし、私は(創作神話はさておき、本来の神話では)そういうことではないと考えます。
大まかに言うと、
・トナティウ…古くから中央メキシコで崇められていた太陽神・太陽そのもの※。ケツァルコアトルの単為生殖による息子ないし分身的存在。
・ウィツィロポチトリ…北方から移住し後古典期後期に中央メキシコの覇権を握ったメシカ人の守護神。メシカ人が勢力を伸ばすにつれ太陽の属性も帯びるようになった。
という感じです。つまり「太陽=トナティウ」とする神話と「太陽=ウィツィロポチトリ」とする神話は別系統であり、一まとめにしようとすると無理が生じがちなのです。
※ tonatiuhとは太陽を意味する語で、第5の太陽(ナウィ=オリン)のみを指す個人名という訳ではありません。過去に存在した太陽として、例えば、『メキシコの歴史(Histoire du Mechique)』ではチャルチウトナティウ(緑の貴石の太陽)・ヨワルトナティウ(夜の太陽)・エエカトナティウ(風の太陽)の名が挙げられています。また『クアウティトラン年代記』ではアトナティウ(水の太陽)・オセロトナティウ(ジャガーの太陽)・キアウトナティウ(雨の太陽)・エエカトナティウ(風の太陽)が列挙され、そして現在の太陽は第5の太陽オリントナティウ(動きの太陽)とされています。古代オリエント学者の三笠宮崇仁殿下は『古代エジプトの神々』で「大概の書物には太陽神「ラア」と書かれている。それでよいのであるが、私は「お日さま」と呼ぶほうが日本人にはわかるような気がしている。太陽というと、どうも天文学でいう「恒星の一つであり、その中心における原子核反応によって発光する物体」といった感じがしてならない。しかし「お日さま」と聞くと、子供の頃から馴染み深かった日の出を拝む習慣を思い出す。たとえば富士山頂でご来光を拝するとか、伊勢の二見浦の夫婦岩の間から昇る初日の出を拝むとか、地方によっては今でもいろいろの風習が残っているだろう。エジプトの場合も、まさにこの意味における「お日さま」なのである」と書かれてましたが、古代メキシコのトナティウについても同様のことが言えると思います。
 

こうした混乱がしばしば起こることの背景には、狭義のアステカ(メシカ)と広義のアステカ(後古典期後期メキシコ盆地に居住した人々の総称)との区別をはっきりさせないとか、本来別系統の伝承なのにその辺りの説明はおざなりになっているといった事情があるようです。そのため、現代の神話ファンが2つの説を両立させようとして本来とは異なる解釈を作り出すようになっているのではないでしょうか。
「豆知識」にも書きましたが、第5の太陽はトピルツィン=ケツァルコアトルのものと同じとされる『太陽の伝説』においてはウィツィロポチトリは生贄要員その2といった扱いで、登場したとたんに死にます。「太陽=トナティウ」とする人々に相当疎まれていたことが伺えますが、それは裏返せば当時勢力を振るっていたメシカ人は周辺の諸民族にも自分達の守護神ウィツィロポチトリの崇拝を押し付けていたということでしょう。メシカ人にもっと時間があれば、テオティワカンにおける第5の太陽創造譚をウィツィロポチトリが乗っ取っていたかもしれません。
 

「メシカ人の自意識の結晶」――個人的にはウィツィロポチトリとはこのようなものとイメージしてますが、その大本の姿は、サアグンがやたらとウィツィロポチトリはただの人間だったと強調していることからも推して、メシカの神格化された偉大な祖先であり、部族の守護神といったものでしょう。北方から移住して覇権を打ち立てたメシカ人が彼らの守護神に太陽の属性を付け加えるなどしていった結果、メシカ人に勝利をもたらす軍神にして世界を照らす太陽神という像が出来上がっていったようです。
ところで、『太陽神の研究』所収の笹尾典代「メソアメリカの太陽崇拝――アステカ「昼の太陽」の宇宙論――」にあったウィツィロポチトリに関する指摘が面白かったので、少々引用します。
「メソアメリカの伝統的宇宙論をなす根本の原理は対極的相補性の二元論であり、そこでの「太陽」が有した宗教的価値は、常に昼と夜、あるいは火と水、天上と地下世界、生命と死、という両義的なものであった。しかし、テノチティトランにおけるテンプロ・マイヨールのツイン・テンプルの一方に祀られた、メシーカの太陽神ウィチロポチトリだけは、この伝統的な二元論的性質をまるで拒否するかのように昼の天空を支配し続ける絶対的存在に奉りあげられていた。それは徹底して、闇や地下世界の勢力を破る「昼の太陽」の象徴であり、常に闇、夜、地下世界といった対立要素を打ち倒して天空に上昇する昼の太陽であり続けなければならなかった。すでに考察してきたように、アステカの最高神にしてもっとも崇拝された太陽の軍神ウィチロポチトリ神は、メキシコ中央高原におけるメシーカ族の軍事的支配権拡大の過程にともなって、その都市国家の神聖なる正統性の根拠として生み出された神であり、この神は、メシーカが台頭する以前のメキシコ中央部で隆盛を誇ったテオティワカンやトルテカなどの栄光ある都市文明で崇拝されてきた古い神々の性質の一部を取り入れながらも、メシーカ族の都市国家のシンボルとして新しく創造された神であった。古い神々、とりわけ火の神シウテクトリ<トルコ石の王>と、上述した太陽神トナティウらの役割は、火と太陽をともに統括するウィチロポチトリの登場によって次第に縮小されていった」
「アステカ」の神々の代表格とされるウィツィロポチトリですが、中央メキシコのパンテオンにおいてはむしろ異質な存在であったと言えそうです。
 

擬人化コクッパ・重い方の3人。

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とにかく強そうで悪そうな感じにしたかったんです。
それと、体型の描き分けに挑戦してみました。ロイはムキムキマッチョ、モートンは太ってるんだけど筋肉もしっかりついてる、ルドウィッグは「知力・魔力>体力・腕力とはいえ身体能力も優れている」「どう見ても細身ではない」ということでパワーファイターな弟たちほどじゃないけど結構がっちりしてるという風に……。
いざ意識して描くとなると色々悩みましたが。特にモートン、デブとイケメンを両立させるということに腐心しました。「細かったらもっと格好いいのに」っていうんじゃなく、「太ってるからこそいいんだ!」となるように。
……なんてことを言ってますが、実は「なんでこんなデザインにしちゃったんだ……」と頭を抱えることもしばしばです。いや、経緯は覚えてますけど、自分のデザインセンスは壊滅的だということも自覚してるんで……。少なくとも「インパクトのあるデザイン」という点だけはある程度できたかな、とも思うんですが、やっぱりああああああ。
一応申し上げますと、ロイは「バズーカが似合いそう」というイメージで、かなりすんなり決まりました。指貫グローブはロマンです! すんなり決まったのは決まったんですが、後に「コクッパの髪の色(ウェンディはリボン)は甲羅と同じ」という規則に気付いたため、ピンクはバンダナにして髪をピンク→紫にしたりついでにタンクトップも紫にしたりとマイナーチェンジしてます。モートンは一番難航しました……「名前の元ネタに関連するものを入れてみよう」という訳でシャツにでかい口のイラストを入れたり、得物がトゲ付き鉄球やらハンマー&サンボと重さや刺々しさを感じさせるものだからファッションもそういうイメージで、ということでああなりました。ルドウィッグはクラシックの作曲家ということでクラシカルにおハイソに、そして魔法に長けているということで魔法使いっぽさも加味してみました。髪の色はあえて旧バージョン寄りの紫みの青。そっちのイメージがどうしても動かせなかったからです。イメージが動かせなかったといえば、左右対称な前髪や左右非対称な牙も長年描き続けていたので愛着があり変えられませんでした。美形で上顎の真ん中に一本牙というとビックリマンのバクトロ魔Ωを思い出しますが、子供の頃から「美人なのに、牙が残念」と感じていたので…グリーンハウスの画力をもってしても違和感あるものを私ごときが描きこなすなど土台無理なんです。左右非対称の牙は新ビックリマンの影響ですね。……とまぁ、こんな感じで、それなりに理由はあるんです……。
 

ところで、以前こんなのも描いていたなぁと思い出しました。
……私はルドウィッグを一体どうしたいんだ……?
 

今日で『悪夢に夢を見るな』は9周年を迎えますが、特に更新はありません。すみません。
実生活の方で色々用事があって……とか言ってるうちに年賀状の準備をすべき時期になってしまいました。
それで以前使っていた年賀状ソフトをインストールしようとしたら、Windows7には非対応で有償アップグレードが必要とのこと。出費がかさむなぁ……。
 

ところで、ルドウィッグ絡みで「これってヘイト創作って奴?」と感じてしまうものを目にしてしまい、昨日からへこんでおります。具体的な説明は控えますが、なんでルドだけあんな暴言吐かれたり暴力振るわれたりしてるんだ……。
しかし実を言うと、私がかたくなにクッパJr.を描かないのは、そういう扱いをしてしまうかもしれないことを恐れているからでもあるんです。もちろん、そもそも描こうという気が起きないんですが、万一描くことになったら、きっとろくでもない感情があふれてしまいそうです。そして私自身もダメージを受けます。
もしもコクッパ7兄弟というものが存在せず、最初からクッパJr.がクッパの1人息子という設定だったら、私は彼を普通にかわいいと思っていたでしょう。だけど出会いが最悪だった。その後の展開にも救いがないので、私はクッパJr.とまともに向き合えません。
本当にねぇ…コクッパ絡みの諸々を抜きにしてみれば、かわいいと思えるんですよ。だから余計につらい。
なお、私はコクッパとクッパJr.は兄弟とはみなしていません。8兄弟としたい人達のことを否定するつもりはないし、そういう気持ちも想像はできますが、「私は」そうではないということです。この辺りはいずれもっと詳しく書こうと思います。
という訳で、格好いいルドウィッグを描いてください、私にください。
 

「くるみえび」

11月 8th, 2013

拍手メッセージにこの記事で返信しております。ありがとうございました。
拍手のみの方々もありがとうございます。
 


pixiv等で先にご覧になった方々もおられると思いますが、レミー&ウェンディを原型で描いてみました。この2人の組み合わせが好きなんですよ、カップリング的な意味じゃありませんが。名前の元ネタからの連想が強く働いているんでしょうか?
擬人化を描くのが好きなんですが、原型は原型で好きだし描きたいんですよね。やっぱり原型あっての擬人化という思いもあるし。しかし、コクッパのデザインって秀逸だなぁと描くたびに思います。旧デザインの方がよかったと思う箇所も多いんですが、新デザインにも「これはよい改変」と感じるところもあります。前から何度も言ってますが、デザイン変更に関する考察も書きたい……だけど、今はコクッパの絵を描きたい気分!
 

 <拍手返信>
(さらに…)

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