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かなり前にAmazon.co.jpで注文していた本がそろそろ届くはずだったのでわくわくしていたんですが、発送予定日が遅くなるとのメールが来てへこみました。
Amazon.comにはないかと探したら、ユーズドだけど状態はいいらしいものがあったので、もうそっちにしてしまいました。その方が安くつくし。
……来月は本買うの控えないとなぁ、11月には武装錬金のDVD-BOXも出るし……。

さて、前回に引き続きトシュカトルの祭り関係の話です。
以前読んで引っかかりを感じた記述のある本をまた図書館で借りているんですが、もう一度読んでもやっぱり気になります。
『イメージの博物誌34 双子と分身 <対なるもの>の神話』(ジョン・ラッシュ著/佐伯順子訳/平凡社/1995)なんですが、「ケツァルコアトルは文化英雄であり、人類の善き師であったが、テスカトリポカ(アステカではウイチロポクトリ)は悪しき魔法使い兼降神術師であり、最高の(というより最悪の)場合は『黒魔術師』の原型である。(中略)この凝った儀礼では、1人の若者がケツァルコアトルを打ち負かした一連の誘惑を模倣するべく選ばれる。1年間、この若者はきらびやかに着飾られ、あらゆる淫蕩を許され、王子のように街をパレードするが、これらはすべて純粋な模倣であり、ケツァルコアトルがテスカトリポカの曇った鏡に映る分身に自らの力を引き渡したがためにひっかかってしまった、悪魔的誘惑をなぞったものである。そして神聖なドラマが成就する瞬間、この犠牲者は神殿の祭壇に引き出され、そこで血に飢えた太陽にささげるべく心臓を切り取られるのである。これは生命そのものに反する魔術であり、生気を奪う究極の形である」 といったことが書かれてまして。
……どうも、テスカトリポカの悪の面に引きずられ過ぎというか、キリスト教的「悪魔」の概念に囚われ過ぎというかな気がしてなりません。 テスカトリポカはルシファーと見なされてたりもしますが、それにしたってキリスト教徒の目には悪魔的に映ったからということだし。「ケツァルコアトル=生贄を拒否する善神 / テスカトリポカ=生贄を求める邪神」というイメージは広く定着していますが、実際はそう単純なものじゃないと思います。
っていうか、トシュカトルの祭りで生贄にされたのはテスカトリポカの化身なんで、話がうまくつながらないような気が。そういえば引用文の場合、チョルーラで行われていたという、40日間ケツァルコアトルの化身を演じた奴隷を生贄に捧げる儀礼はどうなるんでしょう?(テノチティトランではケツァルコアトル信仰はチョルーラにおけるほどには盛んではなかった由)

話は変わりますが、テスカトリポカの化身は4柱の女神(ショチケツァル・シロネン・アトラトナン・ウィシュトシワトル)の化身とされた4人の乙女と結婚したということです。
で、そういえばショチケツァル……テスカトリポカがトラロックの最初の妻を奪ったという神話がありますが、その奪われた女神は本によってショチケツァルだったりトラソルテオトルだったりします。いったいどちらが正しいのか、それとも2パターンあるのか?
この神話の大本の出典が何なのか判らないので確証を持っては言えませんが、これまで調べた印象からは、元々はショチケツァルだったのが、ショチケツァルとトラソルテオトルが同一視された際、ショチケツァルのエピソードもトラソルテオトルのものとされたのかな……という気がしてますが、真相はどうなんでしょうね。
トラロックの妻を奪った話で思い出しました、以前図書館で借りた『世界神話大図鑑』(アリス・ミルズ監修、荒木正純監訳/東洋書林/2009)に、テスカトリポカが片足を失ったいきさつとして「テスカトリポカがホチケツアルを誘惑しようとした時、これを見た夫のトラロックが激怒して、天上界の山のてっぺんをテスカトリポカに投げつけて、その足を切ってしまった。このため、テスカトリポカは、その足の代わりにに黒曜石の鏡をつけたのだという」という話が紹介されていましたが、これ出典は何なんでしょう? テスカトリポカが片足を失った理由って、たいていは世界を創造する際に大地の怪物に食べられたからということになってますけど、異説があったんですか? っていうか、やっぱりこの妻奪いの神話の原典(からの全訳)を読みたいです切実に。原典は何なんですかー?

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