Tasteless Blog

昨日は『悪夢に夢を見るな』七周年でしたが、何もできず残念です。
せめてちょっとした絵でも……。

これはトラトラウキ=テスカトリポカ。「赤のテスカトリポカ」と訳されますが、トラトラウキとは詳しくいうと「火のような赤」「明るく輝く赤」といったニュアンスらしいです。
じゃあ黒のテスカトリポカ、ヤヤウキ=テスカトリポカのヤヤウキはどうなんだと思いましたが、これがなかなか見つからず。「黒」っていうか「暗い」というニュアンスもありそうな感じだけど……。
それはさて措きトラトラウキですが、『フィレンツェ絵文書・第7書』の第五の太陽創造話にてケツァルコアトル(またの名をエエカトル)・トテク(別名はアナワトル=イテクとか赤のテスカトリポカとか)そしてミミシュコアと呼ばれる無数の者たちや4人の女たちティアカパン・テイク・トラコイェワ・ショコヨトル(約翰注:彼女らは4姉妹として表されるトラソルテオトルのことと思われる)が新しい太陽が昇るときに東を向いていたとあるけど、トラトラウキの明るく輝く火のようなイメージはそのことに何か関係してるんでしょうか? そして、トテクとミシュコアトル(ミミシュコア)とはどういった関連性があるのか……『フィレンツェ絵文書』では赤のテスカトリポカはトテクとされてますが、『絵によるメキシコ人の歴史』ではカマシュトリとなってます。このカマシュトリはミシュコアトルの別名でもあります。で、『絵による』にはテスカトリポカがミシュコアトルと改名するエピソードも出てくるんですが、このテスカトリポカは黒の方っぽいんですよね。
そういえば、余談ですがふと思い出したので……トラトラウキ=テスカトリポカのトラトラウキとトラウィスカルパンテクトリのトラウィスカリ(暁の薄紅色の光)とは語源とか近そうですよね。そしてトラウィスカルパンテクトリと言えば、トナティウに矢を射掛けたが返り討ちにされたというのは、暁の明星が朝日によって見えなくなることを象徴的に表してるんでしょうか。
話を戻しますが、トラトラウキで明るく輝くといったイメージが出てきたので、そういえばなんか他にもなかったっけ、明るい鏡的なもの……と記憶を手繰っていたら、岩崎賢氏の「ネモンテミとテスカトリポカ」に「レオン・ポルティーヤは(中略)テスカトラネスティア(tezcatlanextia:事物を出現させる鏡、の意)という語句が、「煙る鏡」テスカトリポカと一対をなすものであると主張する」とあったことを思い出しました。しかしこのテスカトラネシュティア、ギレーム=オリヴィエの『Mockeries and Metamorphoses』では「テスカトリポカの名前の一つ」とされてるんですよね。私は『トルテカ‐チチメカ史』の全訳は持ってないので、この語句が実際にはどんなふうに使われているのかを確認できないのがもどかしいです。
毎度のことながら、何かひとつ分かったと思うのも束の間、たちまち新たな分からないことがいくつも出てきてもっとうわぁあああ~……っとなってしまうのが、面白いけど大変。いや、大変だけど面白いというべきでしょうか?

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