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「アステカ神話豆知識」でも紹介していたり、先日ツイッターで話題に上ったりしている本『世界の民話12 アメリカ大陸II』。これは読み物としての面白さよりも原典への忠実さを優先した作りで、神話に関する知識を深めたい読者にはお勧めです。しかし、肝心の出典が明示されていないのが残念なところ。という訳で、この記事では『世界の民話12 アメリカ大陸II』所収のアステカ神話の元になった史料を私の判る範囲で挙げていきます。また、カナ表記が一般的ではないものがあるので、それらについても判りにくいものは注記してみます。
 

 「天を立てる」
『絵によるメキシコ人の歴史』より。イツマリンはイツマリ、テネクスショチトルはテネショチトルのようです。ミクスコアトルはミシュコアトル。

 「人間と食用植物の起源」
a 『太陽の伝説』より。
b,c,d 『メキシコの歴史』より。

 「三つの死者の国」
a,b 『フィレンツェ絵文書』より。
c 『インディアス教会史』より。

 「ケツァルコアトルの若き日の物語」
a 『クアウティトラン年代記』より。
b 『太陽の伝説』より。ユイツナワクはウィツナワク。
c 『メキシコの歴史』より。カマクストリはカマシュトリ。

 「アステカ族の流浪伝説」
「メキシコ人がどのようにして~彼らは矢の雨を浴びた……」までは、恐らく『巡礼絵巻(ボトゥリーニ絵文書)』に基づく記述と思われます。ただし、『巡礼絵巻』自体は絵と絵文字のみで描かれており、アルファベットのテキストはメモのようなものが付されているだけです。なお、コルワカンの王コクスコクストリはコシュコシュトリの方がよいでしょう。
「アクソロワとクワウコアトル~「一の火打石」と呼ばれた」の辺りの元になった史料は調査中です。アショロワ(アクソロワ)とクアウコアトルの探索行やトラロックがウィツィロポチトリを我が愛しい息子と呼んだりするのはトルケマダの『インディアスの王朝』、メシカ人のショミミテクトリ(ソミミトル)がクルワカン(コルワカン)のチチクアウトリを生贄にするのは『絵によるメキシコ人の歴史』に書かれていますが、『世界の民話12 アメリカ大陸II』と同様の記述がある史料はまだ見つけられていません。
b,cの元資料は調査中です。

 
 「どうやってタラスカ人を置きざりにしたか」
 「ユイツィロポチトリがアステカ族に未来の首都の幻影を見せる」
 「コピルのいけにえ」
これらはいずれもドゥランの『ヌエバ=エスパーニャ誌』から採られています。
 

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