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※ 流血・グロ注意 ※

↑ 井上大助先生の代表作『はじけて! ザック』の悪役・白川ユダ。物語の舞台となる町を我が物のごとく扱いさらには日本の政財界をも牛耳る白川市長のひとり息子で、父親の権力と己の「不死身の肉体」に物を言わせてやりたい放題の不良少年。卑劣・残酷・嗜虐的、とんでもないゲス野郎っていうかそんな言葉には収まりきらない狂気がだだ漏れの危険人物っていうかひょっとしたらもはや人間ですらないかもしれないっていうかなんかもうそんな存在。1人で全部持って行きかねないインパクトの塊。『コミックボンボン』は児童誌だってのによくもまぁここまでやれたよっていうはじけっぷりで当時の子供たちにトラウマを残しまくったとか。

……いえ、前回の記事の続きになりますけど、井上大助先生のことが気になって検索してみたら、「代表作『はじけて! ザック』はトラウマ漫画として有名」だということが判りました。自分の嗅覚がちょっぴり恐ろしくなりつつも、その『はじけて! ザック』に興味が湧いたので、読んでみたくなりさらに調べたところ、コミックスの古本はプレミアが付いているけれど電子書籍として復刻されたものはリーズナブルだったので、購入して読んでみました。で、すっかり白川ユダに心奪われてしまいこの記事です。
詳しい説明はこちらのサイトを参照していただきたいのですが、まぁとにかく児童誌にあるまじき怒涛の過激バイオレンススプラッタ描写。いや、最初のうちは、スケベで喧嘩好きな野生児で超金持ちの日系ブラジル人の少年ザック(本名:地蔵河原作左衛門)が繰り広げるコメディタッチの格闘漫画だった……んですが、ユダがボクシング部に殴り込みをかけてきたとたんに血みどろバイオレンス格闘漫画と化してしまいました。しかもその後、白川家は魔王の力を借りてさまざまな悪事を働いていたことが判り、そこからザックと魔王ドゲス軍団との猟奇的SFバトル漫画に……一応ちゃんと段階を踏んだ上でこういう展開になっているので、読んでいてそれほど唐突感はないんですが、改めて書き出してみるとやっぱりすごい。
っていうか、やっぱり特筆すべきはユダの凶行の数々ですよ。ザックとはじめて対峙した際の、「割れた窓ガラスに腕を突っ込んで裂けた傷をホッチキスで閉じて止血」「ザックの愛亀ペムを握りつぶす」といった暴挙はこの漫画を代表するトラウマ描写なんですが、話が進むにつれ「あの頃はまだまともだった」と思えてくるのが恐ろしいです。むしろこんな狂った奴が児童誌で大暴れしていたという事実が恐ろしいです。
それにしても、こうした描写の数々を見ていると、井上先生は『世界の歴史』でも剣闘士の試合とかキリスト教徒の処刑とかをもっとがっつり描きたかったんだろうなぁ、と思わずにはいられません。っていうか描いて欲しかった……って、さすがにそれは学習漫画の域を逸脱しすぎだってば! あ、そうそう、いくら私でも「死んだはずのネロがゾンビ化して復活」なんて展開は勘弁してくださいと言わずにはおれません。確かに、ネロの死後かなり経ってからネロを自称する謎の人物が現れたという記録はあるんですけど、だからといって。

……「ああ、いかにも約翰が好きそうな漫画だな」とお思いのことでしょう。まったくその通りです。何しろ伝説のトラウマ漫画ゆえ誰にでもお勧めはできませんが、興味がおありの向きは一読されてみてはいかがでしょうか。っていうか、誰か語って~! 語り合って~!

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